2004 TARGA TASMANIA Rally Report |
車 検 2004年4月25日(SUN) Launceston |
TS - 0 George Town 4月27日(TUE)快晴 |
出走順を決めるプロローグの為に ジョージタウンの街へ移動である。 まず 恒例の警察官によるアルコール検知がドライバー・ナビゲーター共に実施される。快晴の中 美しい景色を見ながらのツーリングステージは日本では味わえない素敵な景色の連続である。その間,ラリーコンピューターの距離補正を実施する。 ● そして,いよいよプロローグのスタートである, 決して,タイムを良くする必要はなくスタート順位を決めるのが目的だ。 ● 前回はエンジンオーバーレブによるバルブスプリング破損の苦い経験がある為,回転数は レッドゾーン8000 rpmを マイナス 1000 rpmの7000rpmにセットしオーバーレブさせぬよう肝に命じてスタート ・・・ ※8000rpm → 7000 rpmにセットされたレッドゾーン ● 一部コーナーで 8000 rpmを超えたようだが まずまずのプロローグで 我ながら今回は冷静である ・・・ プロローグ結果は 114番目だった |
【 Prologue : GEORGE TOWN 】 |
【 TIRE & WHEEL 】 今回選定したタイヤ POTENZA 55S のグリップは予想以上に良い,又 エンケイのMAT製法のRPF1軽量ホイールの組み合わせはバネ下重量が軽減されタルガの路面に吸い付く感が有り,且つ路面への追従性が良くなりサスペンション関係の信頼性が前回に比べ格段に向上した。TARGA TASMANIA RALLY の変化が激しいターマック路面に対する信頼性は高い( 225/45ZR16 + 16 X 8 ) ● エンケイのMAT製法 : 溶かしたアルミを金型に流し込み金型から取り出した素材を回転しながら伸ばす(成型=スピニング),その後焼入れする事によりホイールの組織が緻密になり強靭な物性の品質が確保される為ホイールの軽量化と強いホイールが出来る。今後,この製法が主流になる可能性を秘めている。 |
DAY-1 Launceston - Launceston TS1 - 8 4月28日(WED)快晴 |
DAY-2 Launceston - Hobart TS9 - 174月29日(THU)曇り小雨 |
2日目最初のタルガステージ(TS)は "THE SIDELING"であるが難コースの為 例年コースアウト車両が多発する。 さらに悪いことに小雨のウエット路面である,今回の日本事務局でもあり過去数回のタルガ参加経験豊富の Mr.Yamasaki のアドバイスを頭に叩き込んだ。 絶対に冒険,無理は出来ない TSだ ・・・ 雨に弱いSタイヤでのアタックであるし狭いブラインドコーナーの水流れなどにはまったら確実にコースアウトである。つまり,コースアウトしてもおかしくない条件が整いすぎているのだ。 ● スタート ・・・ !? 滑る,滑る ・・・ 立上り時のアクセルワークでも尻を振ること数回,ドライで強力なSタイヤのグリップはウエットになると急変した ・・・ スピードを極端に落としコーナーを攻める,すると突然! 240RS の目の前に腹を上にした転倒車両が目の中に飛び込んできた !! それは何と見慣れたTOYOTA S800だ!思わずブレーキを踏み込み様子を伺うと,OK 表示と Mr.Kawasaki の元気そうな顔が飛び込んできた ・・・ 一安心, 慎重にコースクリアーしフィニッシュ。 ※ 翌日の新聞の一面に載った TOYOTA SPORT 800 |
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● 更に驚いたことに TS-10では後からスタートした Mr.Ikeda のセリカがスピンし高速で尻から立ち木に突っ込み大破 リタイヤ → ナビの Mr.Shibue はその衝撃でシート機構が壊れ左肩をロールゲージに強打 ! 救急で病院へ直行しレントゲンなどの検査を受けたが骨折などは見当たらなかった。しかし,痛みがひどく三角巾で片腕を保護する状態である ● 日本車2台が連続してリタイヤである タルガの魔物が ここで牙をむいた ! 日本組み残りは2台となった プレッシャーを感じざるを得ない。 |
DAY-3 Hobart - Hobart TS18 - 25 4月30日(FRY)晴れ |
▲ DAY-3 HOBART START : 昨日リタイヤの日本チームの声援を受けスタート ● 左ハンドルの 240RS はハンドル表示拡大が義務付けされ, 写真のように リアガラスに特大のステッカー貼り付け |
DAY-4 Hobart - Burnie TS26 - 35 5月1日(SAT)晴れ |
TS-35 "NATONE"は 右鋭角(ヘアピン)の急激な下り坂になっていて屈指の難所で名所にもなっている。 実際に走行すると右下がりのコーナーで特に 240RS 左ハンドルのドライバーから見ることが出来ない,谷底へ落ちる感じで進入することになります ・・・ 見えない 見えない ・・・ 適当にハンドルを思いっきり切り込む ・・・ 大変怖いところです。 ● 例年スピードを出しすぎてクラッシュする車がありタルガのビデオにもこのシーンが多く写っています |
【 DAY-4 TS-35 NATONE 】 |
午後は昼飯が胃袋に落ちない状態ですぐスタートです そして午後最初はこれまた屈指の難所 TS-31 "CETHANA"だ,距離は37.48kmと長いTSでありコーナーが狭く連続状態で続く難所であるが ・・・ この "CETHANA" はナビゲーターが「車酔い」するのでも有名である,現実にTS終了後に路肩で "ゲェーッ"のコンペテッターもいた( 240RS のナビも限界だった) 更にウエット路面があれば コースアウトが多いのでも有名で神経をすり減らすTSである。 又,頻繁なシフトチェンジが要求され 240RSとしてはシフトミスによるミッションギアの破損再発が心配であるが その対策として「シフトパターンを表示」した「もてぎサーキット対策」効果は大きく ミスは皆無に近かった。 ●しかし 240RS のミッションはあまりにもクロスギアの為,通常なら 2速 3速ギアでコーナーをクリアー出来るところ 240RS は 2速 3速 4速のギアを使用する必要性があり,それだけミッションやドライバーへの負担が増える(タルガ用のギア選定が課題) ●さすがに4日目ともなると 240RS の重いハンドル操作で 両肩は筋肉痛でパンパンです 更にクラッチ操作で左ひざの関節にも疲労を感じるし コーナーでは踏ん張る為に当る両ひざはかなり痛い。そんな訳で 今日はヘロヘロに疲れきって バーニィの街へ到着しメカニックにブレーキのエアー抜きと点検を依頼したのである。 |
【 もてぎサーキット対策のシフトパターン表示 】 |
● ガソリン給油について,タスマニアのガソリンは日本と比べるとオクタン価が低くプラグがくすぶり状態になってしまう。従って 日本のような加速感が無くストレスを感じる。その為トップクラスはわざわざオーストラリアから特別?
ガソリンを持ち込み 且つサービス隊が途中で待ち構えて給油する。つまりコース距離を計算し必要量のガソリン給油し車重軽量化を実施しているワークス体制なのだ。
● 一方,240RS はガソリン大食らいでガソリン給油ポイントに神経を使う,つまり山岳道のタルガステージ(TS)が多く 一旦 山に入れば給油が出来ずガス欠になり得るので常に満タン状態を維持する必要があり1日4回の給油をすることがあります ● ちなみに 240RS が6日間で食らったガソリン量は,ドラム缶 2缶強でした TS-16 TRIABUNNA の街中をインカットで攻める 240RS市街戦→ |
DAY-5 Burnie - Hobart TS36 - 44 5月2日(SUN)小雨のち雪 |
いよいよ最終日ロング 500km(含む9ヵ所のTS 147.51km) あいにくの雨である。 又,この5日目は"ハイスピードTS"と言われ大変危険でもある。まず TS-40 "QUEENSTOWN"
は左が岩盤右は断崖絶壁という山登りのTSだ。 ● スタートしてすぐ 左の岩盤に張りついたまま BMW M3 がクラッシュしている。 昼食後の最初のTSで タイヤが温まっていない状態,つまり 午前中の感覚でコーナーに飛び込んだのだろう? ましてウエットだ,しかし岩盤でよかった右側だったらおそらくワイヤーロープを突き破り崖下だろう。数年前この崖からポルシェが数百メートル下へ落下した事もある大変恐ろしい所だ。ここもかなり慎重にコーナーへ入るがグリップが弱く尻が滑ってしまう,一部のところはワイヤーロープさえ無い滑ったらたまったものではない。 【DAY -5 TS-40 QUEENSTOWN 断崖絶壁の難コース 】 |
クラス 3位 (カテゴリー7) |
●過去の経験からタルガの難しさを痛感している私としては,今回は無理をせず慎重に走り,楽しみ,そして完走する ・・・ を,目的の参加でした。途中
発電機トラブルでTS-21からTS-25を諦めざるを得なかったメカ的トラブルが残念だったがロスタウンのスピンなどは愛嬌と考えるならば 難しいタルガを5日間(実質6日間)旧車240RSを壊さず完走出来たことに満足すべきと思う。 ●目標であった 3回挑戦のTARGA TASMANIA RALLY 今回も多くの感動を吸収しました。 240RS がSTOPしてしまった所で 節くれだった手のオヤジさんに頂いたコーヒーの美味しかった事,ワイパーが故障していたコンペテッターへ持参した針金を提供したら ことのほか喜んでくれた事,240RS に興味をもって質問攻めのあのメカニック 更に過去3年間に知り合った多くのコンペテッターとの久しぶりの会話など ・・・ タスマニアには 自然豊かな中を 愛車で思いっきり走り回れる感動の他に Rallyと言う共通の目的で集まった車愛好者と会話など TARGA TASMANIA RALLY は人を引きつける魅力が多く存在するのです。 |
【 2004年3位 認定証 】 |
【 2002年 2位 認定証 】 |
Car No | Crew | Vihicl | Class | Engine | 総合順位 | 差/分 |
918 | Sullens - Rabbelt | 2002 Subalu Impreza WRX STi S202 | 9LMSB | 3400 | 1 | - |
934 | White - White | 2001 Nissan Skyline GT-R V-Spec U N1 | 9LMSC | 4420 | 2 | 1.16 |
996 | Quinn - Wenn | 2001 Porsche 911 Turbo | 9LMSD | 6120 | 3 | 1.21 |
919 | Richards - Oliver | 2003 Porsche 911 GT2 CS | 9LMSD | 6120 | 4 | 2.20 |
917 | Ikeda - Shibui | 1999 Celica SS-U | MODERN-9 | 1795 | retire | |
818 | Kunimasa - Kusaka | 1997 MAZDA RX-7 | MODERN-8 | 4002 | LMSC class 9 位 | |
707 | Hibino - Sugiyama | 1983 DATSUN 240RS | MODERN-7 | 2330 | LMSA class 3 位 | |
340 | Kawasaki - Hitomi | 1965 TOYOTA S800 | CLASSIC-3 | 790cc | retire |