TARGA TASMANIA Rally Entry

 TARGA TASMANIA RALLY 2006 - The 15th ANNIVERSARY 

           
  タスマニア島
タルガタスマニアラリーは南半球オーストラリアの最南端に位置するタスマニア島で毎年実施され,北海道とほぼ同じ大きさの島を5日間移動しながらほぼ全周します。タルガタスマニアラリーは オールターマック(舗装路)のハイスピート・ラリーとして知られ,又 変化の激しい路面でのクラッシュ,リタイヤが多く 完走する事の意味は大変大きなものがある。
2006年4月に開催された15周年記念では,世界各国からの参加 約 210台がラリーシーンを展開した。


 TARGA TASMANIA RALLY への道のり
Revised - 20080821 ・
ここでは 過去実際にタルガタスマニアラリーへ参加経験者の立場からの参考情報提供です。
2006年度を参考にしています、その後のルール変更に注意してください
2006年までは 国際格式 F.I.A に準拠したルールの為、ドライバーとナビゲーター共に「国際C級ライセンス」所持が必要とされました。しかし 2007年から タルガタスマニアラリーは「ローカルルール」となり、日本のJAF A級ライセンス(オーストラリアのCAMSライセンス)で参加出来るようです。尚、オーストラリア以外の海外からの参加の場合は「インターナショナル」と言うカテゴリーに区分され そこでの順位を競う事になります。
例) 日本から2台参加の場合、完走すれば1位、2位と言う事です (以前は国別でなく全参加車のタイム結果で順位が決定していました)従って、ローカルルールに格下げになった事、インターナショナルの 別枠 では面白さは半減したと言われても仕方無いでしょう。
しかし、日本では味わえない思い切った走りが出来るのがタルガタスマニアラリーの良いところです。

STEP−1 ライセンス(含,ナビゲーター)

 ***  過去の参加条件  ***
●まずJAFへ加入し B級ライセンスを取得後,国内A級ライセンスを取得します
●その後 国際C級ライセンスの取得(JAFの規定により JAF公式競技に数回以上参加完走証明書)
● 国際C級ライセンス取得後 海外競技出場申請書(サティフケート)をJAFへ提出する、ナビゲーターも同様(申請費用がかかります)
●ナビゲーターとの事前調整により,まず参加目的を明確にしておかぬと考え方の食い違いなどでトラブルにもなりかねません
又,費用分担やもしもの事故発生時の事などを契約書で取交わしをお奨めします。

※ その後,国際C級でなく,JAFのA級ライセンスで現地CAMSライセンス申請する事で参加できるように改訂されているようです(詳細不明)

STEP−2 車の改造

●TARGA TASMANIA Rallyの車両安全細則は基本的にはFIA(国際モーターサイクリスト連盟)に準拠しています。
つまり,FIAの範囲内での改造が必要です。   
例) ロールゲージ肉厚・固定方法,キルスイッチ,マフラー径,FIA認定シートベルト,消火器 2Kg以上(有効期限内)etc

STEP−3 参加申し込み

●スポーツカー対象で車の緒元やドライバー・ナビゲーター詳細などを指定の用紙に書込み送付する(全て英文)
●参加する車両の年代によりカテゴリーが分かれます,そのカテゴリー別に参加申込金額が異なります
●申込金は 約 40万円(2006年当時) 複数年参加は割引があります
●書類審査結果の招待状到着を待ちます,つまりすべてが参加出来る訳ではありません
コレクションカーなどは参加のチャンスが高い様です。又,申込後に現地から車両詳細の問合せがくることがあります。
240RSは現地に仕様がなく JAFからホモロゲーションシートを取り寄せ送付
●必要書類リスト
  ・申込金支払い控え
  ・車両詳細表(VIF=OCTAGON指定様式へ記入提出)
  ・CAMS保険支払い控え(2006年の観戦者事故にこの保険適用実績がありました)
  ・ドライバー,コドライバーの詳細
  ・エントラント申請受理控え(JAF申請)
  ・健康診断書(JAF承認)
  ・サティフケート申請受理控え(海外出場JAF申請)
  ・JAF A級ライセンス
  ・国際運転免許証


STEP−4 車の搬送・現地メカニック

●国外へ持出す為の書類手続きカルネ作成(すべて英文)などが必要です,一年以内に戻すことが絶対条件です。申請書の他に 個人は最新の所得証明書,法人は最新の決算書を提出,提出出来ぬ場合は担保金を支払う必要があります(車帰国後全額返金)
●カルネ作成・申請は当方でもアドバイスできます。そのカルネで車両を輸出入を依頼する必要があります
尚,タスマニアは自然を重視する国の為,車の洗浄は厳しく要求されます。
●メカニック,通訳,宿泊,交通費 etc の費用は参加人数にもよりますが事前に調整して決定します。
連休シーズンにあたる為,事前の航空券・ホテル予約・レンタカー手配・パスポートなどの準備は早めに必要です
ホテルの他に自炊できるロッジ風の宿泊先を選び 現地のスーパーで食材を購入し夕食や朝食をするのも楽しいものです
●現地での車両受取者との費用契約事項を明確にしておく事が重要です。又,日本への返送方法について事前手配が必用です
●現地での仮車検(2006年より義務付け)・整備要求と契約事項を明確にしておくことが重要です。
特に事前車検の依頼と不具合箇所の整備依頼など具体的にしておかぬと 本車検時に合格しなかった ・・・ などトラブルになります。

STEP−5 その他

●1ヶ月前に車を港まで搬送し,車両出港手配が必要です。積載船での盗難の心配があるものは絶対に車両に載せないこと。
●手持ち品(盗難が絶対に困るもの)
・ヘルメット(インカム付)FIA又はCAMS認定品
・レーシングスーツ(FIA認定品)
・レーシングシューズ(FIA認証品)
・グローブ(FIA認証品)

●コンテナ船の方が盗難の心配が有りませんが,その費用は積載船の2倍位となるでしょう?
     My 240RS to TARGA TASMANIA RALLY 2006 閉鎖した市街地を全開アタックの愛車

現地での行動 

●オーストラリアの空港を経由しタスマニアに入ります
既に一ヶ月前に車を送っていますが輸送中盗難が絶対に困るものだけ(ヘルメット・ラリーコンピューターなど)はハンドキャリーで持込が必要です。
過去に無線機を取り外される盗難が有りましたので注意してください
●タスマニアの空港 ホバート(Hobart)又はローンセストン(Launceston)に到着します。
どちらの空港を選ぶかはコースの下見(レキ)をどうするかによって決めたらよいと思います。この空港で日本で事前予約したレンタカー会社のカウンターでレンタカーを借り予約済みのホテルへ向かいます、11日間くらい現地に滞在しホテルを移動しながらラリーを消化していきます。
●翌日はレンタカーでコース下見(レキ)をします
このレキでペースノートを作成しますが,すべてのコースを回るには3〜4日くらいは必要です。レキノートを販売していますがかなり高額でした。
●通訳や現地のメカニックと面談し基本的な調整を実施します。
※通訳・メカニックは事前に手配が必要ですし,要求事項(何処まで要求するのか)費用面の契約を明確にしておくことが後のトラブル防止になります。 通訳は現地の旅行会社でも手配できます,終日でなく朝・夕方のみ時間指定も可能です。
現地受付と車検
指定の本車検場所へ競技車を持ち込み受付でコースノート・ナンバープレート・指定ステッカー配布など一通りの手続きを完了後車検となります。車検は契約したメカニックが実施してくれますが予備車検済の書類(指定様式)により車検が実施されます。
※車検はF.I.A規定に準拠していますからFIA規定を理解したうえで事前に車両改造をしておかないと車検で不合格になると大変バタバタし二重手間だけでなく費用面,時間的に厳しくなりますので特に注意が必要です (基本的に厳しいと考えてください)
●ヘルメット・フェースマスクやシートベルト・シートの交換の場合も
FIA認証品が要求されます。更にロールゲージの形状・肉厚寸法の安全面,マフラー径寸法もかなり厳しいです。
●翌日午前中は外国らの参加者を対象とした朝食会と
安全規則の説明会が実施され通訳を介して受講することになります。午後はドライバー・コドライバーのドラミ参加が義務付けられています。
●そして,翌日はいよいよ
プロローグ走行です
●毎朝スタート前にドライバー,ナビゲーターともに必ず警察官のアルコールチェックが実施されますので前日飲みすぎるとアルコール残りで失格になります。これは毎朝実施されますので注意してください。
                 
       
                     
タスマニアンポリスによる 朝のアルコールチェック風景
プロローグ
スタートセレモニーが実施され,各車はジョージタウンへ移動してプロローグです。移動の間,ラリーコンピューターの距離補正などを実施します。つまり
明日からのラリー本番スタート順番を決めるためにタイムアタックが 実施されます。終了後はシルバードームの車展示場に戻り一般に競技車両が公開されます。
Leg-1 スタート
多くの見学者の中を一台づつTS(タルガステージ)のスタート地点へ出発していきます。
プロローグのタイム結果の遅い車両からスタートです。早い組は6時過ぎにはスタートしますので朝はゆっくり出来ません。会場のアナウンスの指定を受けて順番に出て行きます。以下,タスマニアの島内を移動しながら5日間のTS(タルガステージ)を消化していきます(HOTELも変わります)
●毎日ラリー終了後結果が掲示されます,翌日の出走時間も提示されますので前日に確認する事が重要です。
その30分前には車両のスタート準備が出来るようホテルを出る必要があります。車両は展示場に保管されますが簡単な整備は自由に出来ます。不具合個所の修理・交換,ブレーキパット,オイル交換などメカニックは忙しくなります。
●ガソリンは移動区間で給油します。
ガソリンのオクタンカは日本と比べ低くパワー不足になる感があります。事前にハイオク・ガソリンを申し込むことも出来ますが給油場所など複雑な調整が必要となってきますので現地に精通している人がいる場合は可能でしょう?  又,当日,道端でガソリンを販売していますがオクタンカが高すぎてエンジンを壊す事があると聞いています。
●スピード取締り
移動区間はカメラのスピード取締りがあります,町から町への速度制限は約100km/hですが町へ入る直前のスピードダウンが原則です。競技者の中にはスピード違反となり違反金を支払うよう掲示されるドライバーが毎日数人居ます。
移動区間はタスマニアの自然を満喫できる唯一の時間帯です,法定速度で楽しみたいものです。但しナビゲーターはミスコースに注意です。
昼食は支給されます,しかし食べたらすぐに出発という状態です。
●最終日のTS終了後,会場のカジノホテルへ移動します。
沢山の人がゴールを待っていてくれます。
そして完走者のみ完走メダルを受け取ることが出来ます,その全てが会場の大スクリーンに映し出されます。
翌日の夕方に表彰式・パーティ開催 ・・・ これですべて終了になります。
参加者は全て正装参加が義務付けられます(私の場合はタキシードを日本で安いのを購入持参しました) そのパーティ会場で事前に申し込んだプロカメラマンの写真が出来上がっていますので受取,更に拡大希望の写真申し込みをします。そして食事,ワインを楽しみながら各カテゴリー別に表彰となりトロフィーを壇上で受け取ります。その間,大スクリーンに5日間の集約パーティビデオが映し出されクラッシュシーンなどで会場は大変盛り上がります。


このように 約 12日間を TARGA TASMANIA RALLY に ドップリはまり込むことになります。

耐久戦ですから 早く走る事よりも、まず コースアウトしない事、車のトラブルを如何に少なくするか ・・・ が 優先されます。


費用項目と概算

●費用は参加申込金(約40万円)
●日本から車を輸出・輸入する為の カルネ 申請費 14,000円 + 担保処置料 = 約18,000円 + 手続き費用
※場合によっては担保金を支払います(帰国後返金されます)
●車往復輸送費25-60万円(通関費etcを含む) → コンテナの場合と積載船では大きく異なります
●現地での車両受入れと日本返送手配費用 → 調整して決定します
●参加者の往復航空券と宿泊費 → これも希望ランクによって大きく異なります
●車両改造費 → 基本的にはFIA規則ですので FIA規則に合致させるための安全対策と装備
これらの安全対策改造は現地でトラブらぬ為にも 日本でしっかりした改造が必要です
●この他にヘルメット・レーシングスーツ・フェイスマスク・手袋 etc の事前準備が必要です
●現地での車整備のメカニック費用 → どの程度の体制にするかで大きく異なります。尚,現地で事前車検が義務付けられましたので事前車検の手配と不具合箇所の整備が出来ることが必要です
●現地での費用 → 宿泊費・食費・ガソリン・オイル交換・プロによる写真申込み・パーティ参加費 その他
●現地でのアクシデント費用 → 対人は申込み時の保険で処理されますがその他のレッカー費 etc は別途必要です
●申込みは下記から直接申し込みが可能です

TARGA TASMANIA Rally Information
詳細問合せ先
オーストラリア・タスマニア 事務局
Homepage to : http://www.targa.org.au/
その後のルール変更など、詳細は現地の タスマニア 事務局へ問合せが良いでしょう。


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